どうでも良い微細な差異

残すところ今年も3週間となり、2020年という不思議な響きの庚子年の運命的なめぐり合わせを考えます。コロナ禍における好ましい生活の変化は東京を離れ長野県などでリモートワークをする時間と山に入る機会が増えたことです。体重を小学校以来となる55kgまで絞り、標高2,000m超の雪の付き始めた早朝のトレイルを走ると心も軽くなります。大事件にでも接しない限り、人は人生の優先順位に思い至りません。心を鎮めてくれる静寂な森と一日一食の温かい食事、清潔な寝床、欲を言えばたまに温泉に入るなら、それ以上の欲望は人生を厄介にする重荷だと思います。自然の懐で過ごす時間は、際限のない都会的な贅沢から距離を置き刹那的な現在快楽型の満足を追い続ける必要が無くなります。日本人にとってのハレの場は農閑期の湯治であり、せいぜいお伊勢参りであって、日々美味しいものを食べ尽くすことや、世界中を旅行する必要はないと思います。経済的な豊かさが毎日をハレにしないと気が済まない人たちを増やし、ハレの中のどうでも良い微細な差異を際限なく作り出すこだわりが無用な執着と不健康を生むのでしょう。

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