昨日は北アルプスの爺ヶ岳(2,669.8m)南峰に登りました。1,350mの扇沢から石畳のように良く整備された登山道が続く山頂までは2時間半ほどで、おそらく北アルプスの稜線に上がる最短ルートです。雪まじりの強風とはいえ秋と冬が交差する荘厳な景色を誰もいない稜線で独り占めにする贅沢は得難いものです。山が時折見せる神々しい表情以上に生きる価値を見いだせるものはありません。雪が積もり始める季節は多くのハイカーにとってオフシーズンですが、山が最も霊的なエネルギーを高めてくれる季節だと思います。下山して小淵沢のリゾナーレの前を通ると駐車場には相変わらず車があふれ、星野リゾートの巧みな集客術は尊敬に値します。ある種のゲームと割り切る都市型の消費を自然のなかに持ち込むことに昔は違和感を覚えませんでした。長年ストレスの多い都市で働いてきた理由は金で手に入れる気楽な娯楽と贅沢のためでしたが、今となってはお金を払うこと自体に意義を見出す消費に見えます。贅沢品は合理性と言う点では意味を持たず、持ち物を減らしすでに持っているもので暮らすことこそ自分軸の贅沢だと思います。