自由なのに不幸

昨年訪れた中国は監視国家の痕跡がそこかしこにあり香港に出国したときは出獄した感覚でした。今その香港が国安法により一夜で監獄に変わり、ペニンシュラのアフタヌーンティーなどと呑気なことを言うこともできなくなりました。戦後の日本人ほど自由と民主主義の価値を意識しない国民はないでしょう。与えられた自由を行使しようともしない日本人は監獄国家の人と同様に不幸だと思います。人は自由を手にするために働きますが、本当は働くことそのものが自由なはずです。自由気ままに好きな食べ物を口にする飽食社会はかえって栄養不足になり、何不自由なく満たされている人間は新しいチャレンジをしなくなり、自由時間が長いリタイアした人の多くはただ仕方なく余生を過ごすだけです。自殺率が高い国は旧共産主義国と権威主義、集団主義で個人の自由が軽視される日本と韓国です。個人が好きな人生を送ろうとするとしがらみが多く、常識の制約のために好きなことができない日本人には実質的な選択の自由がないのかもしれません。自らを束縛する自己意識から自由になるためには一人で静かに過ごす時間を作ることが必要なのでしょう。

Translate »