身体に悪そうな食べ物など不健康な誘惑があるときDCF(割引現在価値)を思い出します。プロジェクト収支を計算したことのある人にとってDCFはおなじみの概念です。最大の資産である自分の身体を将来毀損する影響を割り引いて今の誘惑を判断する必要があると思います。ガンや心筋梗塞が脅威なのではなく、間違った生活習慣こそが元凶であり、分かりきった結論なのに飽食社会にとってその現実は不都合です。マシュマロ実験として知られるスタンフォードの研究は有名です。就学前の子供に対し、マシュマロを今一つもらうか15分後に2つもらうか選択させ、誘惑に耐え15分待てた子供は将来、テストの成績が高く、BMIが低く、離婚や薬物中毒のリスクも下がるというものです。これは反応抑制と呼ばれる認知プロセスで、衝動を意図的に抑制する力が子供の将来を決めます。現代の大人はその15分が待てずに、悲惨な老後と引き換えに目の前の刹那的な喜びを優先しているように見えます。