遅過ぎた思考スピードの経営

何世紀にもわたり都市化は世界中の一貫したトレンドでした。距離により生じるコストを減らすために人口密度は上がり、一極集中の都心で働き、買い、遊ぶ生活は実用的であり経済的で、あらゆる欲求を満たして来ました。ペストの流行やスペイン風邪のあとも都市化の流れは変わりませんでしたが、今回のコロナ渦はその例外になるかもしれません。この数十年のICTの進化によって距離のコストは減少し、リモートで働き、ネットで買い、ネットで学び医療を受け、ネットで楽しむ時代になれば、大都市とその近郊に住むデメリットは容認しがたくなります。ICTが距離の壁を克服したことにより対人接触を避けられない都市の魅力は色あせていきます。ビル・ゲイツが書いた「思考スピードの経営」を読んだのはもう20年以上昔です。無駄なハンドリングコストが社会から無くなりバラ色の未来がすぐにでもやって来るような錯覚を当時は覚えましたが、四半世紀以上が過ぎた今、世界はやっと時代遅れのコンセプトに向かって動こうとしているのでしょう。

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