昨日は西岳(2,398m)に登りました。この季節の山頂往復では全く人に会いません。粉雪の舞う山頂付近のトレイルは雪に覆われ気分は小旅行ですがお金はかかりません。穏やかなペースで森を進むと前方を鹿の群れが渡っていきます。ひんやりした空気が漂う森で深呼吸するだけで五感が刺激され直感が冴え、静寂の森に鹿の鋭い鳴き声が響くとリラックスと集中が同時に起こります。一方一昨日登った入笠山は商業化され2人と犬でゴンドラを使っていたら往復4,000円かかり、山頂は絶景ですが人や犬が押し寄せる無粋な観光地です。これほど自然に恵まれているのに自然を編集して商品化するのが日本ほど下手な国はないと思います。内務省に管轄されるアメリカの国立公園は簡素で素朴ながら環境に溶け込んだ居心地の良いホテルが整備されますが、日本には悪夢のようなファンタジーリゾートか高過ぎて泊まれない宿しかありません。世を憚る深山での隠匿生活に憧れ、唯一の趣味が山歩きやトレイルランニングの自分の目下の悩みは、流行商品や娯楽を見ても欲しいと思えず消費者の気持ちが本音レベルで分からないことです。