金より自由が大事

多くの日本メディアを締め出しながら日本と日本人は好きだというカルロス・ゴーンの記者会見には違和感が残ります。日本の刑事司法制度の問題点や社内の陰謀への批判はさもあらんというところもありますが、人間関係のあやを巧みに利用し自分に黙って従うイエスマンに汚れ仕事をさせてきた彼に語る資格はありません。金へ執着し社会の公器である上場企業を私物化する振る舞いを正当化するものではなく、明らかな論点のすり替えです。日産での功績に比べ当然の報酬だとする見境のない強欲は、移民の子として生き抜いたゴーンには当たり前でも日本でもフランスでも報酬隠しで告発された米国でも通じません。日産を救った恩人を多くの日本人が尊敬しその経営手腕から学ぼうとしました。しかしゴーンは終始「報酬」にこだわり「金こそが評価」という彼の人生哲学は日本人には馴染みにくいものです。37億円を費やした逃亡劇はともかくとして、唯一共感できたのは年を重ねれば金より自由が大事という気持ちだけです。

Translate »