一時は絶滅の危機にあった社員旅行や運動会がチームビルディングにリニューアルされて復活する一方、昭和の名残を留める忘年会だけは若い世代に人気がないようです。宴席も仕事の一部という20世紀から受け継がれた風習は、終業後は会社の人との交流を避けたい人には受け入れがたいものです。働き方改革の議論がいつも的外れに聞こえるのはその出発点が見当違いだからです。21世紀に入っても多くの企業が工場労働方式を踏襲し、人事部は人を歯車や頭数として見る癖が抜けず、個性や相性を活かす発想に欠けます。アメーバー型組織や立候補制、360度評価など目新しい制度を導入しても事の本質は変わりません。副業や複業が突然ブームになったのもどこかヤラセの感じがします。今でも経済界を牛耳るのは時代の変化を受け入れたくない守旧勢力です。週一度は日本工学院に行き、授業が終われば帰る当たり前の働き方はストレスゼロです。働くことを窮屈にしているのは毎朝同じ時間に同じ場所に行き一日束縛されることへの無力感だと思います。自分のタレントを一つの仕事に費やす退屈さが、人より偉くなりたい、予算をたくさん使いたい、人を支配したいといった社内政治へと人を駆り立てるのでしょう。