高偏差値時代の終わり

元祖予備校講師タレントの「金ピカ先生」こと佐藤忠志氏が先月末68歳で亡くなったと報道されました。予備校文化全盛の1980年代には絶大な人気を得て年間2億円以上を稼ぎ8億円の豪邸を建てた時代の寵児の最期は、生活保護を受け電気もガスも止められた部屋での孤独死です。生活に困窮してからも甲斐甲斐しく世話をしていた妻さえ去り、生きる屍となった死ぬ1ヶ月前に取材をした週間現代に対し、「早く死ねたらいいのに」と絶望のなかで語ったといいます。放蕩の限りを尽くした末の自業自得と切り捨てることができないのは、知的レベルが高いはずの人でも自分を良く見せたい衝動には勝てず簡単な収支計算ができなくなる不幸です。年収が多くても蓄えのない人などいくらでもいますし、高額宝くじに当たった人は破産するケースが多いとされます。プライドと見栄はいつも成功者に復讐をします。人生の敗者と見られることを恐れ、身の程知らずの消費という外部の世界に人は逃げ込みます。今あるものに感謝をせず、快楽と世間体に翻弄される人生が行き着く先は破滅です。高偏差値の大学に合格すれば、明るい未来が約束されると信じていた時代の終わりを象徴するかのようです。

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