マインドフルネスが世界的に注目されるのは、自分を見失うほど世俗の雑音が耐え難いからだと思います。あらゆる面で人との比較を強いる都市は心身を疲れさせ深い安定をもたらす自己の内面と向き合えなくなります。本音を隠して生きると、やがて素で生きることができなくなり心と身体のバランスを崩し最後は自分さえ信じられなくなります。収奪装置としての都市はフォーカシングイリュージョンである飲食や娯楽、高級品などの消費で魅了し、お金で悩みを解決しようとする快楽脳を歓迎します。都市が人を引き止めているのは華やかな消費ですが、なりふり構わない経済成長が終わった日本に、都市を延命させる理由は無くなります。世界人口の過半数が都市居住者になったのは5年ほど前ですが、都市が本来の居場所でないことは誰もが知っています。人体は自然の摂理に従い生きることがデフォルトで無機質な空間での生活は人類史の異常事態です。福島にいる頃は那須連山を望む旅館の隣の丘から阿武隈源流の川音を聞くだけで幸せでしたが、東京にいると幸せな時間を実感できません。それを癒やすためには消費を繰り返すことが必要なのでしょう。