敬老の日に昔ほど尊さを感じないのは、世界最高の高齢者比率28.4%を誇る日本の将来に光明を見出すことができないからかもしれません。医療費や介護費の多くは寝たきり状態で使われ、そのことが高齢社会のイメージを暗くします。そこに投じられる費用は教育とは違い国の競争力を高めません。社会保障問題の切り札は国民の健康ですが、誤解を恐れず言えば敬老精神が仇になっていると思います。敬うこと=楽をさせることと解釈された結果、高齢者の身体は本来の加齢スピード以上に弱り寝たきりになります。平日の昼間に那須湯元温泉の鹿の湯に来る人は7、80代が中心ですが、見た目より若い人はフルタイムでないにせよ現役の仕事を持っています。早いリタイアを以前は夢見ましたが、大半の人はある程度の強制力がないと安楽な生活に流されますので、仕事は貴重な存在です。健康長寿で生涯働き、年金受給開始を75歳にすれば人手不足も年金問題もほぼ解消します。二十歳前後の学生に、皆さんは半世紀以上働くことになると話すと絶望する声も聞かれますが、滅私奉公的なレイバーが自分を生かすワークに変われば、働く時間は希望に変わります。