熱しやすい日本人

例年この季節に行くホテル業界の会合があって、6年前の今頃2020年夏季五輪の東京開催が決まった直後の参加者の表情が一様に明るかったことを思い出します。景気が悪く沈みがちだった雰囲気が一変して設備投資など前向きの話題が盛んでした。にわかなインバウンドブームと重なり、アパホテルが3万円で売られる狂乱の時代がそこから始まるのですが、少なくない識者が指摘したように2019年不況説が現実味を帯びてきたと思います。国内宿泊需要は旅行参加率が低下し社会保険料の増額懸念など団塊世代の需要にも暗雲が立ち込め、主要空港の発着枠がほぼ限界に達し、7月、8月のインバウンドも良い話を聞きません。一方リミテッドサービスのホテルは完全な供給過剰になっていながら今年以降も恐ろしい勢いの新規開業が続きます。大手参入が本格化する民泊は全てのOTAがホテルと並列してこれらの施設を販売しています。各地の空き家活用や世界最大規模のOYOの参入、16万トン超の客船が係船可能な東京国際クルーズターミナルが来年稼働を始めれば数千室単位の供給が増えます。観光立国を掲げる日本に投資が集まり、不動産開発が活発化して供給過多が止まらない狂乱を見ると、熱しやすいのは隣の国だけではないと思います。

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