大衆の気持ちが分からない

「働かせ方」改革などと揶揄され、ワーク・ライフ・バランスという言葉も最近では聞かなくなりました。一方で成功者は、自分の仕事は職業ではなく生き方そのものであり、仕事が生きがいなら義務的なレイバーは存在せずバランスを取る必要が無くなると言います。その考え方はやや理想的で、好きなことでも仕事になった瞬間にストレスになり、仕事と純粋な楽しみは性格の異なるものだと思います。その点で、スキーが生きがいで年間60日滑走すると公言する星野リゾートの星野佳路氏の考え方は妥当に見えます。1年のスキーの予定を書き込み残りの日でホテルや旅館の運営会社を経営することは、純粋な仕事だと線引きします。ホテルや旅館事業は趣味性が強く、ともすると自分の生きがいだと錯覚しますが、そこには冷静なビジネスとしての割り切りが必要です。ウォルト・ディズニーが大衆の気持ちを直感的には理解できなかったように、おそらく星野さんも星野リゾートに来る客層の気持ちは分からないと思います。穿った見方をすると、星野リゾートが標榜するフラットな組織は大衆の気持ちを解釈するプロセスとして必須だったのかもしれません。

Translate »