功利主義と規範主義の違い

日本工学院に行く木曜日はスポーツのことを考えます。スポーツは成長戦略における注目セクターでありながら、十分な雇用や給与水準を実現できていません。日本版NCAA(全米大学体育協会)として、一般社団法人大学スポーツ協会(UNIVAS)が2019年3月に発足しましたが、米国ではテキサスA&M大学のように、単独の大学で年間100億円近い営業利益をあげるケースもあり、学生スポーツのビジネス化において日米の差は歴然としています。この背景には学校教育に対するスタンスの違いがあると思います。学生スポーツがショービジネスとして成立する米国の場合、部活動は限られたスポーツエリートのために存在するもので、多くの学生にその価値を提供し公平性が担保される日本とは異なります。学生スポーツをビジネス、すなわちエリート偏重の労働者と考えるか、教育として学生への公平性の担保を優先するかの違いです。この功利主義と規範主義の背景の違いを理解せずに、1990年代以降おかしな企業経営を始めたことがその後の失われた20年を生んだと思います。

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