空腹の正体

空腹に興味を持ち注意を払う人はほとんどいません。その理由は空腹が欠乏状態、すなわち疑いのない悪だと考えるからだと思います。食べないで済ますことができる人は、不食を主張するごくわずかの例外を除いて存在しません。食べられない状態が続くと人は不幸を感じますが、いつでも食料を手にする社会は例外です。人類の長い歴史においては飢餓期が圧倒的に長く、その環境に人体は適応してきたはずです。その名残として空腹時に長寿遺伝子が働き、より多くのエネルギーを代謝にまわすことで身体はベストな状態に近づきます。消化が重労働であることを理解し、空腹を良い兆候として受け入れると食べ物に対する考え方や味覚が変化します。注意深く観察をすれば空腹はかなり早い段階で収まり、はるかに少ない量で満足できるのに、惰性で食べるうちに食事の途中で味覚が変わるサインを見落とします。美味しいものを食べることに人は執念を燃やしますが、美味しさの条件は内面にあり、身体に必要な栄養素が含まれること、本当に栄養を必要としていること、の2つだけだと思います。

Translate »