目標を求める欲求

トレラン界の一大イベントUTMFの熱狂が冷めると本格的な山の季節を迎えます。例年今頃の季節になると冬の間に蓄えた贅肉を落とすための肉体改造の必要に迫られます。レースなどの目標がない漫然とした生活では運動をしないばかりか食生活まで乱れて醜い体に自己嫌悪を覚えます。食欲があっても労働欲がないように、睡眠欲があっても運動欲はありません。食欲や睡眠欲が本能的な欲求であるのに対して、労働や運動は思考や論理構成を介した理性的な欲求だと思います。他方で、労働も運動も封印された本能であり、一度目覚めると欲求が増幅され人生を切り開く原動力になります。欲を制する自制心は、人生の成功に大きな影響を与えるとされますが、労働にも運動にも一定の自制心や努力が必要です。両者は単純な快適な状態とは異なるために、仕事嫌い、運動嫌いを生み、市場には商品化しやすい本能的欲求を充たす商品ばかりが氾濫します。食欲や睡眠欲が簡単に充たせる欲求であるのに対して、労働や運動は努力や忍耐の先にいわゆるフロー状態を経験する複雑な欲求故に、人生には目標が必要なのだと思います。

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