キャリア・オーナーシップなき集団

日産自動車を詳しく知るわけではありませんが、上意下達の企業風土は想像できます。コーポレートガバナンスを議論したところで独裁的トップが骨抜きにすることは容易です。権威主義により人を操ろうとするのは、人間の持つ負の欲求だと思います。他方でそうした欲求がカルロス・ゴーンをして破綻の縁にあった日産をリバイバルさせ世界二位のメーカー連合を実現させたことは事実です。経営トップの強欲と公私混同は以前から公然の秘密ですが、権威を絶対と考え権力者に盲従する行動様式は広く社会に見られます。ことに集団の和を重視する日本の風土では自分を犠牲にして環境に合わせようとします。怖いのは長年権威主義の建前文化に浸っていると、どこまでが本音なのか分からなくなり自分を見失うことです。キャリアを会社任せにするキャリア・オーナーシップのない集団が組織をだめにし、そこにつけ入る強欲リーダーを許したのだと思います。

Translate »