野生的直感が参入機会をかぎつける

日本人は成功事例が好きです。成功事例は確かに参考になります。しかし結局のところビジネスは創意工夫が勝負の分かれ目で、八合目から富士山に登れるわけではありません。どこまで行っても自分起点のパッションがすべてです。仕事柄たくさんの成功したビジネスモデルを見聞きしますが、どれひとつとして模倣可能なものはありません。一昨日見た農業ベンチャーの事業も模倣が困難です。農業のイノベーションは6次産業化や生産過程の革新、独自の販売チャネルが議論されますが、それだけではいずれレッドオーシャンに戻ります。風が吹けば桶屋が儲かる的な因果連鎖が長いほど、そして経営資源投入の変数と技術のバリエーションが多く方程式が複雑なほど模倣が困難になります。この全体最適解は本人も気づかないうちに試行錯誤のプロセスで偶然発見されるのが常で、一瞬のひらめきから生まれるものではありません。情熱とともに重要なのが、まだ誰も気づかない未開市場の発見とその市場が成長とともに変貌する時間軸に自社のビジネスを適合させる戦術展開です。専門家は業界論理を与件として疑いませんが、他の産業で揉まれた人は野生的直感でそこに矛盾と参入機会があることをかぎつけます。日本の農業を人知れず変えてほしいです。

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