旅館らしくない宿

雨上がりの今朝の新甲子温泉は寒くありません。標高1,549mの甲子山は見えますがその背後の旭岳山頂を雲が覆います。剣桂神社の森は葉が散り始め、温泉管の鉄橋が見えるようになりました。阿武隈源流の森にも光が差し込み明るくなりました。

「人生はあわてず、あせらず、あきらめず」先週とある神社の前を通ったときに目に留まった標語です。松下幸之助さんも同じことを言ったそうですが、今のぼくに一番響く言葉です。独立して一年が過ぎても赤字が止まったわけではありません。しかしあせって手数料を払って集客したり、安売り、来るもの拒まずの営業は自らの首を絞めるものです。

今世間ではインバウンドブームで旅館やホテルが潤っていると思う人がいるかもしれませんが、それは首都圏を中心とした一部の地域に限った話です。多くの温泉地等では厳しい状態が続いています。廃業旅館の多くが後継者不在をあげていますが、働き通しの3K職場では子供がいても継いでくれません。旅館再生で大切なのは、まず若い人たちが働きたい職場に変えることだと思います。開業以来4ヶ月、試行錯誤をしながら運営スタイルを変えてきましたが、ぼくは宿から旅館らしさを一掃したいと思っています。従来の旅館らしいサービスはすべて過度な負担を宿側に負わせるものだったと思います。

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