食文化の担い手

昨年ヒマラヤに行ってから雪山にのめり込む妻は、この時期の週末は家にいません。普段の料理は妻任せなので、自炊の定番は手間のかからない鍋になります。鍋は日が経つに従い熟成して味が深みを増しますが、毎日具材を追加して、味噌やカレー粉などで味付けを変えれば飽きることもありません。この季節の鍋は、体だけではなく心まで温めてくれる豊かな食事だと思います。健康的で美味しく、自宅なら落ち着いた雰囲気で食事ができます。満たされてしまうとそれ以上の欲求が起こらないので、外食のお世話になる頻度はわずかです。美味しいものを食べることが人生の喜びであるところまでは同意するのですが、家庭での食生活が豊かになるなら、外食への依存はおのずと低下していくのかもしれません。人々は一度インストールされた消費習慣には従順に従いますが、素晴らしい食文化の担い手は、第一義的には家庭のような気がします。

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