自然崇拝の神聖な空間

初詣は諏訪大社に行きます。日の出前に参拝するので寒い年は氷点下10度まで下がりますが、今年は氷点下3.5度の穏やかな元旦です。諏訪大社は創建年代が不明ながら、日本書紀に記録が残る最古の神社の一つとされ、伊勢神宮や熱田神宮より古い歴史を持ちます。全国に25,000社ある諏訪神社の総本社だけに四宮が散在し、例年は上社本宮に初詣をします。今年は一番古い社で、かつては祭祀の中心地とされる上社前宮に行きました。初詣客であふれる立派な本宮とは異なり、自然信仰の形態をとどめた前宮は、初期の神社らしくひっそりと静まり返り、むしろ有難みを感じます。日本人が年初に神社に行くのは、神道が自然と共生する暮らしの中に、独特の宗教観を育んだからでしょう。ご神体である背後の守屋山の鬱蒼とした森、見上げる大木、山の奥から湧き出る泉が流れる境内は、日本人が古来より崇め大切にしてきた自然崇拝の神聖な空間に見えます。

Translate »