欠乏状態で生きることが本質

先日大型書店に行くと、平積みの最も目立つ場所に「DIE WITH ZERO」が置かれています。出版から3年が過ぎた今も、この本が強く支持されているのでしょう。稼いだお金を自分の人生で使い切ることを勧めるライフサイクル仮説と同様の主張ですが、どこか違和感を覚えます。ワークライフバランス的観点から人生の時間とお金を最適化しようとするのは当然の帰結に見えて、人生の価値をコストパフォーマンスやタイムパフォーマンスで最適化することは後付けの理由のような気がします。人間は希少な資源を有難がりますので、仕事中心の生活でわずかな休日を楽しんだ方が満足度は高いと思います。お金や時間に余裕のあるリタイア後の人生が思ったほど楽しくないのは、結局どちらも希少な資源ではないからだと思います。空腹でこそ食事が美味しいように、人間は欠乏状態で生きることが本質なのかもしれません。

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