アステラス製薬の日本人社員が北京市内で拘束されたのは、前中国大使の離任面会を岸田首相が断ったことへの報復でしょう。いつもの対応は手の内をさらすのと同じで、むしろ交渉相手に安心感を与えます。立憲民主党の小西氏が麻布食品との不自然な関係を問われて動揺し、Twitter投稿で墓穴を掘ったことも同様でしょう。自分に正直に生きない人間は、いつでも取り繕う必要があり、その心と虚勢は禍となってわが身に降りかかります。幕末の下田に来たハリスが、日本人を喜望峰以東で最もすぐれた民族と評したのは、身分に関係なく正直で勤勉で質素な生活を目にしたからと言われます。島国日本の閉鎖社会では、一旦信頼を失えばそれが終生つきまとう汚名になり、正直で勤勉に生きることが日本社会における最適な生存戦略と言えます。人をだまし安直に稼ごうとする人間模様が目立つ昨今、まっすぐ正直に生きる日本人の原点に戻るべきなのでしょう。