国会議事堂付近を歩くと、月間販売目標わずか50台のトヨタ・センチュリーをよく見かけ、生息密度の高さは日本一でしょう。かつては小学生がなりたい人気職業だった国会議員が、今やユーチューバーに変わりました。若い世代ほど社会の変化に伴う幸福のあり方に敏感で、エスタブリッシュメントが必ずしも幸せな生き方ではないことを嗅ぎ取っている気がします。地位やお金への関心が薄くなり、次々と執着を生む贅沢品を避け、買わない生活を志向しているようにも見えます。旧世代は肩書や消費力といったシンボルによって自分のアイデンティティを定義してきましたが、消費を拡張し続けてもむなしさだけが残り、心の平穏が訪れることはありません。長続きしない20世紀型のイリュージョンは、最終的には何を満たすことも癒すこともないのでしょう。質素なものに心を寄せ、生きることの豊かさを感じる、自然に近い暮らしが理想に思えます。