コモディティと自己顕示欲の矛盾

中流的凡庸さの代表格などと悪態をつき、東京では入ることのないスターバックスですが、長野県にいるときはWi-Fi接続に重宝します。来店客の車のナンバーも観察するようで、開店時刻に来てパソコンを開く普段見慣れぬ東京ナンバーの客という情報から組み立てる会話は自然です。教育のたまものなのか優秀人材を吸引できるのか、厳しい業界で生き残る鍵は人次第だと思わせます。単に人柄がいいとか、接客が好きという次元を超えて、中核客層との心理的絆を重視することが魅力的な空間を作ります。ドライブスルーにより持ち帰り比率を高め、他方で客席はゆったりと感じさせながらも賑わいがあり、適度にスタイリッシュでリラックスさせます。コモディティと自己顕示欲の矛盾をはぐらかし、取り替え可能な個性によるサードプレイスという幻想をまとうスターバックスの価値は結局、勉強・仕事モードに入りやすいことでしょう。

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