暑い東京を離れこの時期は長野県にいます。食事の準備が以前は面倒でしたが、食べる回数が減り、一汁一菜で良いと割り切ってからは調理を楽しむようになりました。長野県ではキノコの種類が豊富で安いことからキノコ汁を作り、納豆とご飯で一汁一菜が完成します。これに最近始めたぬか漬けやアジの干物が加わればもはや贅沢というべき一汁三菜です。素材を生かしたシンプルな食事は飽きませんし、こうした食事をしているお坊さんは概して長生きです。丁寧にご飯を炊き、味噌汁を作り、漬物を漬ける、そして丁寧に食べることが豊かな食事であって、一口食べるなり反射的に美味しいと感じる舌と脳が直結した美味しさや、効率的に作られた料理を見境なく消費することは不自然だと思います。豊かな食事には、少量であっても心地よく満たされる食後の余韻が残ります。