産業というフレーム

昨日は上野原市で、ムクノキとしては山梨県内最大の鶴島のムクノキを見ました。Googleマップのカーナビは時々変わった道を案内してくれて、幹線国道から外れ市街地を迂回する抜け道を選びます。そのルートの近くにあったのがこの木で、車のすれ違えない裏路地にひっそりとそびえたつ推定樹齢700年の巨樹は驚くべき大きさではありませんが、偶然に導かれて期待せずに見ると感動的です。幾度かの落雷で人が入れるほどの空洞ができ、歴史を感じさせる石仏が置かれます。旅の楽しさは思いがけない出会いであり、写真で見た景色を確認しに行く予定調和な行為ではないはずです。観光地や商業施設に魅力を感じないのは、それらが何度も繰り返されてきた予測可能なものでしかなく、行く前から想像がつくからです。日々開発される宿泊施設においてもその差は微細で、むしろ産業というフレームの外にある民宿や民泊は予定調和が崩れ、新しい意味が生まれるところに魅力を感じます。

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