本能を尊ばない現代人

先月惜しくも亡くなったリュック・モンタニエ氏の著書を読みました。HIVウイルスを発見しノーベル賞を受賞した科学者でありながら、人間は物事の本質を認識することができないとする不可知論者であったことは少し意外です。科学技術が発展するに従い人は科学的に証明されたことだけを信じるようになり、自分の感性で捉えたものを軽視するようになりました。しかし、偉業を成し遂げる人物は常に謙虚であり思考領域が広いのでしょう。食事を減らせばお腹もすかず、体はむしろタフになるといった、常識と真逆のことが自分の体で起こると、現代科学を軽信しそこに思考の基盤を置くことは危険だと思います。昨日はネットフリックスでボーイングの新鋭機737MAXの連続墜落事故のドキュメンタリーを見ました。ボーイングがマクドネル・ダグラスと合併した頃から社内に蔓延し始めた株価至上主義が事故の背景にあるようです。人はお金や権力、物欲と自我の肥大化により直感を鈍らせ、どこからともなく感じる本能を尊ぶことができなくなるのでしょう。

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