疎開のうねり

例年この時期は宿泊客で賑わいどの駐車場も満車で入れないリゾートに行ってみると閑散としています。年末商戦たけなわの商店も意外に混雑していませんでした。昨年末に夜の都心を歩いたときも、行列のできる店とガラガラの店のコントラストが鮮明でバブル崩壊後に見た景色を思い出し、残酷な優勝劣敗が再び始まる予兆に見えます。海外ではスタグフレーションを危惧する声も聞かれ、2022年を明るく見通す材料が少ない印象です。後世の歴史家はコロナ禍のこの2年を、都市信仰が衰退期に入る転換点と評価するかもしれません。現代の都市の本質とは、幸せを金で買う場所であり、そこで買えるモノは他人軸の満足でしょう。他方で本当に貴重な健康も長寿も金では買えず、世界の長寿地帯であるブルーゾーンはいずれも医療施設の少ない自然豊かな場所です。われわれが時代の転換に遭遇しているのなら、過去の延長に夢を描くことはできず、新たな生き方を模索することになります。先月参加した富士山ヘルスツーリズムで聞いた、リスクの高い都市から離れる「疎開」というコンセプトはいずれ時代を転換させるうねりを起こし始めていると思います。

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