リーマン・ブラザーズが経営破綻したのは13年前の9月15日ですが、中国発のリーマンショックとも言うべき恒大集団の巨額債務問題が注目されます。過去12年間急成長した黒字経営の優良企業ですが、同時に仕入れ債務と有利子負債が積み上がり、身の丈を超えた早過ぎる返済スピードによる黒字倒産が目前となりました。同じ問題を抱える不動産セクター全体に疑心暗鬼が広がると崩壊が一気に始まります。かつては大き過ぎて潰せないと言われましたが、今や多過ぎて救えない状況で、不動産で経済を回してきた中国を襲う災禍を過小評価することはできません。日本の不動産神話が崩壊したとき、拓銀や長銀などの金融機関まで飲み込まれた苦い記憶が蘇ります。以前から破綻懸念のある恒大集団は売り込まれ続けており、欲深い玄人筋の投資家はすでに安全圏に去っていることでしょう。厄介な自我は自分さえ良ければという損得の世界に人間を追いやり、自分でも御しきれない欲と執着の世界を作ります。私利私欲と傲慢に走れば自らを破滅させることは企業も人間も同じでしょう。