週末に行った滋賀県の近江八幡市や高島市は近江商人の本拠地として知られます。その起源は、鎌倉・南北朝時代にさかのぼると言われ西川産業の創業455年を筆頭に、小泉産業305年、髙島屋190年、伊藤忠商事・丸紅163年、日本生命保険132年と日本を代表する老舗企業も近江商人の流れをくみます。近江を治めた織田信長による安土城下の楽市楽座などの商業基盤がその繁栄に貢献したのでしょう。城下町への商業誘致を進めるために自由な営業を許した楽市楽座は、近隣の戦国大名の城下町でも導入されました。信長は通行税を徴収していた関所の撤廃など商人に恩恵のある政策を進め、これらの経済政策は豊臣秀吉にも受け継がれ近江の商業は飛躍的に発展することになります。現在の日本は消費増税で商売に懲罰を加え、総務省問題に見られるように利権に群がり既得権化する動きばかりが目立ちます。近江商人の経営哲学として知られる「売り手、買い手、世間の三方よし」、すなわち社会の幸せを願う精神は自由な商売の環境においてこそ芽生えるものでしょう。