国の将来に暗い影を落とすのは高齢者問題です。一方で明るい話題は、昨今の脳科学やエネルギー産生に関する研究が老化という思い込みの嘘を除々に明らかにしていることです。第二の人生という言葉を聞きますが、生物学的にもこの呼び名は正しいと思います。生物は生殖を終えると死にますが現代の人間は例外的に長生きしそれを老後と呼びます。細胞分裂により成長し二十歳前後を頂点に後は一方的に衰えていくという従来常識が見落としているのは、更年期を境に体のメカニズムが変わることです。人生の前半と後半は生物学的には別物と考えるべきで、体が一方的に衰えるという老化思想こそが高齢問題の元凶です。100m走のタイムが落ちても、50歳を過ぎて始めたトレイルランニングなら体力低下を感じずに済み、100マイルレースのUTMBで59歳のマルコ・オムロが二年連続優勝したことはその左証でしょう。体脂肪の燃焼サイクルを極限まで研ぎすますなら体は老いず、心の老いも止めることができるのでしょう。間違ってもシルバーシートなどに座らず、日を空けず運動を続け筋肉とミトコンドリアを活性化することでQOLは飛躍的に改善するはずです。