「ガダルカナル悲劇の指揮官」を昨日読みました。餓島と呼ばれる、飢えとマラリアに苦しめられた絶海の孤島で戦う兵士の辛苦は想像を絶します。他の島との違いは、奪われた飛行場を奪還するという日本が攻撃側なことですが、戦争においては積極論が消極論を打ち消し、不安を表明できないために重大なリスクが黙殺されます。米側には半自動の小銃が行き渡り、ジャングルに仕掛けられたマイクロフォンにより日本側の動向は筒抜けでした。武器や物資で圧倒的に劣る日本は精神力や白兵突撃に頼らざるを得ず、偏った攻撃至上主義を生んだと思います。共同作戦とは名ばかりに陸軍と海軍が別の目標を追い戦いを進めた連携不足は日本軍に限った話ではありませんが、当時から陸海軍を統合すべきとの議論があったと言います。日本軍が勝機を逃した背景は、延べ3万人以上を逐次投入しながら上層部の責任は問われず、絶望的な状況でも兵を鼓舞し続けた指揮官がスケープゴートにされる腐敗した組織構造だと思います。権力欲にまみれた低俗な人間によって組織が汚染されるのは世の常です。ガダルカナルで日本と戦った戦史家のロバート・レッキーは日本兵は世界一強く、戦争指導者が世界一愚かだったと述懐しています。