
自分のビジネスパーソンとしてのキャリアが頂点にあったのは、外資系コンサルで過ごした30代半ばのような気がします。出張が多く、空港のラウンジや機内のアップグレード席で仕事をする時の高揚感と言い換えることができるかもしれません。ビジネスパーソンが浸りがちなナルシズムが、今は子供っぽく見えるのは、現役時代のそれが、ステレオタイプの成功の象徴によって満たされる充実感だからだと思います。かつては貴重で、今手にするのはスケジュールに縛られない自由な時間の豊かさです。天気が良ければ山に行き、視察したいサウナがあれば遠征します。第二の人生に近づく今感じるナルシズムは、山を歩いているときにオフィスで忙しく働く人と電話をするときかもしれません。いずれにしてもナルシズムの正体は、常に他者との比較を求める心の未熟さでしょう。