




四国に来た目的は塚原から風呂に通うことですが、もう一つは祖谷の古民家宿泊施設を見ることです。いわゆるアルベルゴ・ディフーゾ型の一棟貸で、その歴史は東洋文化研究者アレックス・カー氏が、日本全国をヒッチハイクでまわるなかで祖谷を訪れ、茅葺古民家を1973年に購入したことに始まります。ここ落合集落は高低差390メートルに及ぶ集落で、江戸時代中期から後期に建造された古い民家が崖に張り付くように点在し、集落全体が重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。日本三大秘境の一つとされる徳島県祖谷地方ですが、珍しい降雪もあって外部世界から遮断された深山幽谷の桃源郷に見えます。清掃に来ていた80歳前後の女性は、忙しい月は月の半分ほど清掃に来ると話していて、集落に一定の経済効果をもたらしているようです。投資目的の外部資本ではなく、集落が支えるビジネスが持続可能の秘訣かもしれません。