花粉症の症状が本格化してきました。1963年に始まったとされる花粉症の有病率は年を追うごとに増加し、2019年には49.2%に達しもはや国民病と言えます。花粉症は人体の免疫が作り出す糖タンパク質IgEが、抗原となるスギ花粉などを攻撃することにより生じます。戦後になって回虫の感染率が下がり、寄生虫排除に使われていて余剰となったIgEが、代わりに攻撃を始めたのが花粉とされます。われわれを苦しめていると思っていた花粉症ですが、東京大学の研究グループによると、全疾患の死亡リスクが43%低下することが報告されています。さらにガンの死亡リスクに至っては52%も低いとされます。花粉症に限らずアレルギー疾患を持つ人の20年後の脳腫瘍になるリスクが半減するという研究もあります。免疫の過剰反応であるアレルギーは厄介な自己免疫疾患ではなく、免疫亢進によりガンなどを防いでいる可能性が指摘され、今は花粉症になれて幸せだと思えます。