生きている実感

安芸高田市の石丸市長の動画を見始めると、YouTubeは刺激的なサムネイルを次々に表示し、縁もゆかりもない小さな市議会の中継まで見てしまいます。政治をエンターテインメント化することで議会に人々の耳目を集め、意識改革につなげるという市長の術中にはまった形です。あえて炎上させるのは、世論が盛り上がる臨界点を理解しているからでしょう。稚拙な議論を繰り返す最大会派議員を完膚なきまでに叩き潰し、返す刀でマスメディアに切りかかるあたりは、退屈な議会論戦に慣れていた聴衆から喝さいを浴びます。しかし、最も感銘を受けたのは、トライアスロン競技を始めた理由です。ニューヨークの初代アナリスト駐在として米大陸9か国を担当する過酷な仕事のあと日本に戻ると、生きている実感がなく死にたくなったと言います。産業医が勧めたのは適度な運動でしたが、生きている実感を取り戻すには過度な運動が必要だったのでしょう。

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