昨日はサウナ建設予定地の古民家を見に行きました。屋根裏に登ると、建物の強度を増すため弓なりに曲がった梁が、建物を安定させているのが分かります。マシンカットされていない江戸時代の構造材を見ていると、手間暇をかけた当時の住宅へのこだわりを感じます。この家が建ってから160年以上が過ぎ、現代の住宅は快適至極なものとなりましたが、戊辰戦争以降の戦乱や東日本大震災に耐えてきたこの家屋ほどには長く使われることはありません。土地の風土に合わせて建てられ、木の感触や、風通しの良さなど、自然との調和を感じる点も魅力です。産業革命以降の物質的な豊かさは、自然界の秩序と調和し、その循環のなかで生きる叡知を感受する力を弱めたと思います。自然と一体になり生きた記憶は消され、利己的な欲求ばかりを優先した結果、節度を知る高い精神性も失い、身体のバランスさえも崩したのかもしれません。