今年の後半はサウナ研究に時間を費やしました。しかし空前のサウナブームというのは幻想で、メディアとインフルエンサーが生み出した熱狂感だった気がします。投資で財を成した人の成功法則はいつも同じで、市場に悲嘆が満ち溢れているときに買い、熱狂が頂点に達する前に立ち去る、と言われます。生き残るには、自然発生的に生まれた熱狂とプロモーションにより作り出された熱狂感を見分ける必要があります。ウェルビーイングという昨今の文脈の追い風を受けたサウナブームは、以前の岩盤浴との類似性も指摘されます。ブームが過熱するに従い、差別化と高付加価値化を事業者が競い、足抜けできないほどの初期投資の施設が目立った一年でもありました。雨後の筍のごとく現れた高級貸し切りサウナへの熱狂感が冷めた時、結局人は日常的な近所の銭湯サウナに帰るのかもしれません。持続する幸せは日常にしかないのですから。