ソニーの上席常務であった天外伺朗こと土井利忠氏の著書「実存的変容」を読みました。フレデリック・ラルーの書いた「ティール組織」の解説本の形態をとり、ラルーが本当は書きたかったけれども、学者としては書けなかった「人類の目覚め」というスピリチュアル領域から語られます。意識レベルが進化し、エゴを客観的に相対化して眺めるメタ認知状態が実存的変容であり、創業期のソニーは、実存的変容を遂げた上司の下で社員が思う存分に力を発揮して独創的な仕事を成し遂げたと指摘します。ガンが自然に消えるのも、Tears in Heavenを作ったエリック・クラプトンも、宮崎駿作品も、そして戦後日本企業が世界を席巻したのも実存的変容だとすれば、米国流の経営が尊ばれ、地位、名誉、収入などのエゴを追い求めた人々により失われた30年がもたらされたことにも納得が行きます。根源的な内面を追求し自分の人生を取り戻すことが必要なのかもしれません。