欠乏こそ幸せの鍵

梅雨が明けると本格的な旅行シーズンが始まりますが、人が最も幸福感を感じるのは旅行中ではなく旅を準備している時だとされます。断食の魅力の一つが次の食事を想像して空腹を楽しめることであるように、欠乏とともに人は充足を覚える生き物かもしれません。休日が少なく貴重だからこそ休暇を楽しめるのであって、リタイアしていくらでも時間が使えるようになった時には思ったほど幸せではないのでしょう。欠乏時の期待こそが満足の鍵だと考えるなら、ディズニーランドのアトラクションや有名店に入るのに嬉々として行列に並ぶ理由にも納得できます。一方で人は分かりやすい幸せを実現しようとして条件付きの幸福に固執します。幸せの本質は今この瞬間を感じる感性であって、他人に与えられた贅沢を追求するなら幸せの感受性は衰え、幸福になる機会を手放すことになるのかもしれません。

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