すでに実現している2039年

「ヒトラーの終末予言-側近に語った2039年」を読みました。自分と同年代の人が「1999年7月世界滅亡」説を信じるきっかけともなり2020年に没した五島勉氏の2015年に出された著書です。ヒトラー予言者説は都市伝説界隈では知られますが、彼が40数度の暗殺を逃れた史実を考えると未来を見通す力を持っていたのかもしれません。印象的なのは五島氏にこの著作のアイデアを与えたのが三島由紀夫氏だったことです。悪夢の予言とも言える未来SF「1984年」がジョージ・オーウェルによって書かれたのが1949年であることを考えると不思議ではありませんが、本書が1988年の著作の復刊で当時と本文が変わっていないことを考えると、管理社会と思考停止が進む2022年の世界を語っていたことは多少不気味です。予言は期限をあらかじめ言明することに価値がありますが、2039年を待たなくてもすでに実現しているとも言えそうです。

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