ウクライナ戦争は世界に影響を与え始めていますが、最も壊滅的なのはカルロス・ゴーンの逃亡先でもあるレバノンとされます。ヒズボラ支配により世界から愛想をつかされたレバノンは2019年から続く経済危機、90%以上下落したレバノン・ポンドとハイパーインフレに小麦の輸入が止まり、石油備蓄を使い果たし、電気や水、食糧、医療、教育が崩壊し国民の四分の三が2ドル以下で生活する貧困層に陥り、もはや中東のパリと呼ばれた面影はありません。富裕層の大半が国外脱出するなか、国際手配中のカルロス・ゴーンはレバノン当局による軟禁状態にあり、日本の拘置所暮らしの方がむしろ平穏だったのかもしれません。ベルサイユ宮殿の結婚式など、贅沢な暮らしを人生のゴールにするなら、その晩年は思ったほどには幸せではないのでしょう。因果応報は人の定めなのか、栄華を極めた独裁者の末路は落ち目のプーチンとも重なります。