異動の季節になり以前の会社の入社同期の名前を新聞で見るようになりました。利害のない今は祝福する気持ちになれますが、同じ組織にいたなら執着や嫉妬といったマイナスのエネルギーが芽生えていたでしょう。職位によるヒエラルキーによって人を操る組織は、心にもないことを言う建前文化を作り出します。取り入るために人が集まる後ろ向きの忖度風土は企業の力を削ぐと思います。重要なのは受け止め方で、マイナスのエネルギーを生み出す代わりに、ほどよい緊張感と対抗心としてプラスの力に転化することでしょう。明治維新の要人が狭い町内から輩出された理由のひとつも、自分にもできるという自己肯定感を高めたからだと思います。一方で出世を手放しで喜べないのは、いずれキャリアのピークを迎えその地位を手放す日が来ることです。特定の環境に適合し過ぎると環境変化への適応を難しくすることが、第二の人生に暗い影を落としているのかもしれません。