博物館では味わえないリアリティ

沖縄では家の門柱や屋根の上に見かける魔除けのシーサーですが、最も有名なのは現存最古にして最大とされる、八重瀬町にある富盛のシーサーでしょう。記録によると1689年に設置され、沖縄戦の最前線となり戦闘中の米軍兵士と写った写真が知られます。災厄から集落を護るシーサーが民家に置かれるようになったのは琉球瓦の使用が解禁された明治22年以降とされます。那覇市の隣の豊見城市にはそれ以前の古いシーサーが多く残ります。主要なものでも10か所ほどが見られ、昨日は散歩ついでにGoogleマップでこれらを巡りました。観光コンテンツの中心は歴史の痕跡をたどることだと思いますが、にわかフォトロゲイニングは魅力的です。2、300年前に造られたという田頭(たがみ)のシーサーは、二体ある頭部のみのシーサーですが、このシーサーに乗り上げた米軍戦車が、向きを変えたことで森に避難していた住民は難を逃れたという伝説が残ります。沖縄戦の生き証人を前にすると博物館では味わえないリアリティを感じます。

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