一部で話題のレストアされたシーマを銀座で見ました。走行距離26万kmを超えた車体をオーテック・ジャパンが8か月をかけてレストアし新車のように蘇らせました。時代を切り開く先進性を持っていたのか、自動車のデザインがこの30年の間進歩しなかったのか、今見ても33年が経過した古さを感じさせません。個人的には翌年登場した4.5LのV8エンジンを積むグリルレスのインフィニティQ45の方が名車だと思いますが、バブル経済の代名詞であるシーマ現象を起こし、発売初年に3万6,400台を売るヒット作になりました。当時最強の最高出力255psを誇る3ナンバー専用の4ドアハードトップを世に出した頃が日産の絶頂期であり、バブル崩壊とともにシェアを落としルノーの軍門に下った姿は、その後の日本経済と重なります。8ヶ月と計算不能の金額をかけただけの宣伝効果はありそうですが、クローン技術を使ったかのように令和の時代に蘇ったバブル経済の申し子には違和感もあります。30年の痕跡をすっかり消されてしまい古い車の魅力を失ったと思います。