ライブカメラの普及により阿蘇山噴火の緊迫感がほぼリアルタイムで全国に伝えられます。普賢岳や御嶽山の記憶が新しいだけに、駐車場から車が一気にいなくなる様子からは現場の切迫感が分かります。よく訪れていた阿蘇は、度重なる水害や地震など数々の災害から立ち直ったところにコロナ禍が襲い、追い打ちをかけるように噴火が伝えられ風評被害が心配です。日本は災害から逃れることができない宿命にありますが、一方で温泉を始め世界最大規模を誇る阿蘇カルデラはジオパークに指定され、地球の営みをダイレクトに感じることができる独特の場所です。日本各地はそれぞれに魅力を持ちますが、一方で既存の旅行提案は気分転換を超えるものではないと思います。その土地ならではの景色や豪華な客室、美味しい料理といった商品に時間とお金を使って出かけるモチベーションがわきません。足りないものは旅のリアリティ、すなわち身体感覚の欠如だと思います。自分の周囲は自然のなかを走る自虐的なアスリートが多く「変態」と呼ばれることを歓迎する特殊な集団ですが、長距離レースにのめり込みそれを旅と表現することに、本質が隠されていると思います。