世界5大モーターショーの一つ東京モーターショーの開催中止が伝えられます。幕張からビッグサイトに戻り順調に入場者数が伸びていたところに水を差された格好で、成長分野と目されていたMICEやIRなどの集客ビジネスにもコロナ禍の暗雲が立ち込めます。EV化やカーシェアリングに加えて半導体不足など日本の基幹産業を取り巻く環境には逆風が続きますが、最大のリスクは豊かさの象徴としての自動車が憧れの対象でなくなったことでしょう。バブル経済期以前は大衆車ですら欲望の対象で「いつかはクラウン」というCMが成立しましたが、そのクラウンでさえ存続が怪しくなりました。今の時代にかつての車ほどのインパクトで消費欲を掻き立てるものはないと思います。冷静に考えると人は持つことでは決して豊かにも幸せにもなれないと思います。それは高速道路でのマナーの悪さが高級車に目立つことでも分かります。持つことで執着を増やしヘドニック・トレッドミルと呼ばれる快楽順応の罠にはまると、人の目ばかりが気になり偽りの幸せに合わせて自分を演じることになります。