昨夜は夕方から焚き火をしました。毎晩のようにパエリアや野菜を焼いていた甲子高原での暮らしを思い出します。遠いいにしえの記憶なのか火を見ていると心が落ち着き、魅力というより魔力のような力を感じます。昔は東京でも焚き火をした記憶がありますが、現代の過密都市では許されません。旅館時代は冬でも屋外でパエリアを作っていましたが、食後になると火のまわりに自然と人が集まってきました。泊まった人の声を聞くと焚き火は圧倒的な支持を受け、温泉をほめる人はいませんでした。温泉には日々かなりのコストがかかっていますが、焚き火の燃料は旅館のまわりに落ちている枝や建築廃材です。もし温泉より焚き火に価値があるなら温泉旅館事業者は重要な点を見落としていたことになります。思い出に残る宿泊先にサンフランシスコの古い朽ちかけたホテルがあります。フロントでチェックインを済ませたあと派手に炎のあがるキッチンの火の近くを歩いて部屋に行くのです。通常ありえないこの動線以外のことは覚えていないのですが、行く機会があれば泊まりたいと思うので不思議です。