全国的に梅雨に入った今が一年で一番日の出が早い時期です。暑くもなく寒くもなく、早朝の清涼な森の空気を感じながらの山登りに最適な時期です。雲海越しに残雪の南アルプスを眺めていると、人生に必要なものがそれほど多くないことを感じます。静かな森で雑音を消すと本当に必要なものが見え、社会や他人の評価を自分の本音に置き換えると本質が姿を現します。生活を小さくして生きれば執着の対象が減り心は満たされ、他方で消費に翻弄され心を操られるうちに人生の意味を見失うこともありません。晴れた山頂で日常を隔絶すると、楽しむために消費し、執着を増やすために金を使い、そのために働くことの虚しさを思います。人生を謳歌するという風潮が危険なのは楽しむもうとするほど執着を増やし純粋さを失うからです。結局のところ最小でき生きる心地よさは何者にも束縛されない自由から来るのでしょう。